キャバクラ塾って知ってますか?
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こんにちは!
群馬県高崎の塾『学習塾ACT』の塾長 斎藤です!
当塾は小学生(5・6年生)・中学生・高校生を対象とした個別指導の塾です。
このブログでは、高崎市の学習塾『学習塾ACT』が、どのような塾かをご紹介いたします。
さて、本日はキャバクラ塾って知ってますか?についてのお話です。
最近、「キャバクラ塾」という言葉を耳にしました。
ちょっとインパクトのある名前ですが、ネット記事によると、これは「生徒にとにかく気持ちよく勉強させる」ことを重視する塾を揶揄した言葉なのだそうです。
生徒が解けたら「すごい!」「天才!」と褒めちぎり、解けなかったときも「大丈夫、大丈夫〜」と声をかける。
先生は生徒の機嫌を損ねないよう、あくまで“気持ちよく”勉強してもらうことに全力を注ぐ──。
そうした姿勢が、キャバクラやホストクラブのようだということで、「キャバクラ塾」と呼ばれているようです。
私自身、最初はちょっと笑ってしまいましたが、よくよく考えると、これは今の塾業界が抱えている根本的な問題を映しているように思います。
ACTでも、似たような経験がありました
少し昔の話になりますが、ACTでもこんな出来事がありました。
ある生徒が、問題をなんとなく解いて、間違えたまま進めようとしていたので、私は「なぜ間違えたのか」「どこでつまずいたのか」を一緒に考え直してもらいました。
やり直しをして、自分の弱点を理解して、次に活かしてほしい──そう思っての声かけでした。
けっして叱ったわけでも、感情的になったわけでもありません。
私たちは、「成績を上げるにはアウトプットが必要」だと考えているからこそ、すべての生徒にこうした声かけややり直しを徹底しています。
しかしその生徒は、次第に遅刻がちになり、やがてある日、保護者の方からLINEが届きました。
「子どものやる気をなくすような指導は、やめてください」
私は丁寧に事情を説明し、他の生徒にも同様の対応をしていること、そしてそれが学力向上に必要なプロセスであることをお伝えしました。
でもその後、その生徒は授業に現れることはありませんでした。
塾は「ご機嫌取りの場所」になっていいのか
今の時代、生徒の希望が第一になりがちです。
塾も、生徒に辞められては困るからこそ、“ご機嫌をとる”ような方向に流されやすくなっています。
正直に言うと、これは塾を経営している私にとっても、本当に「やりたくなる」禁断の方法です。
生徒の満足度を上げて、辞めさせないことを最優先に考えれば、少しぐらい学力が伸びなくても、怒られずに褒めてあげたほうが“うまくいく”ように思えてしまう。
しかもそれが、「お客様が望んでいること」だと言われれば、「いや、それはおかしい」と反論することすら難しい空気もあります。
「それが時代に合ったサービスなんだよ」と言われたら、確かにそうかもしれないと思う自分もいます。
でも──本当にそれが正しいのでしょうか?
「間違っていたら直す」「できなければ考える」「伸ばすために向き合う」
こうした当たり前の学びの姿勢まで、“やる気をなくす指導”として避けられてしまう今の流れに、私はどうしても疑問を感じてしまいます。
「なぜ勉強するのか?」を考え直す
今、私たちが本当に考えるべきなのは、「どうやってやる気を保たせるか」ではなく、「なぜ勉強するのか」という問いの方ではないかと思います。
勉強を“気持ちよく”続けることと、勉強で“成果を出す”ことは、時に矛盾します。
その矛盾をどう乗り越えていくか──そこにこそ、塾の本当の価値があるのではないでしょうか。
その答えが曖昧なままでは、どれだけ褒められても、どれだけやさしい先生がいても、本当の意味で前には進めないはずです。
次回のブログでは、この「なぜ勉強するのか?」というテーマについて、私なりの考えを書いてみたいと思います。